祖母の家に行ってきた。亘理の駅からはクルマでしか行けない所なんだけど、1日に4便だけ、町営バス(といっても、ワゴン車だが)が出ていて、タクシーの1/6の値段で行くことができる。今日は早起きをして、そのバスを使うことにした。
亘理駅に着いて、駅前広場で待つこと30分。その間、地元の高校生が学校へ向かっていく。ほとんどの学生が歩いていくのに対し、一部の女子学生はキヨスク前のベンチに溜まってお菓子を食べている。すると、その内のひとりが携帯電話でタクシーを呼び出しているではないか。しかも、「ワタナベです」などと言って、偽名で予約している。友人同士で相乗りするらしい。田舎の駅だし、朝の時間帯だからか、タクシーは出払っていた為、呼び出さないといけないようだ。それにしても、ほとんどの学生が歩いているような距離を、タクシーで通学するなんて・・・
そうこうしているうちに、バス到着。乗り込んだのは俺だけ。運ちゃんに「どこで降りるの?」と聞かれ、その場所に着くまでの10分弱、途中ノンストップ。誰も乗らない、誰も降りない。
久しぶりに祖母に会った。電話はしても、直接会って話せば、色々な事を話してしまう。祖母は以前は仙台に住んでいたから、俺のマンションの周りの話をしても話が通じるから面白い。自分の親が東京に出てきたのに、今度はその子供が仙台に行き、そして、親の母校のすぐそばのマンション(引越し元の方だけど)に住むなんて、何だか不思議なものだ。
周囲は田んぼで、実に静かな所だ。幼い頃に比べ、自分の身体も大きくなっているものだから、家が小さく感じられた。柱には、身長を記した跡があり、飾り棚には、今まで旅行に行くたびに自分が買ってきた各地のお土産が並んでいた。中には、全く自分の記憶にないものもあったりしたが、懐かしい気分になった。
長居すると負担をかけてしまうし、バスの時間もあったので、一緒にお昼ご飯を食べて、仙台に戻ってきた。決して若くはないが、健康でいてくれた事が最も嬉しかった。